
平成16年度から臨床研修に関する省令が改正され、新しい臨床研修制度が開始されました。
福間病院は協力型病院として、管理型病院等で採用になった研修医に対し、精神科の臨床研修を担当します。研修は1カ月プログラムによって行われます。
なお、管理型病院によっては、月の途中から開始することがありますが、基本的には月初めから月末までのローテーションで実施されます。
精神科臨床では、患者の症状ゆえに閉鎖病棟や隔離室の使用、身体拘束など一定の行動制限を加えることがあります。患者の同意が得られなくとも治療を開始せざるを得ない時もあります。例え緊急な時、治療のためではあっても患者の人権を十分に考慮する必要があります。
その為に必要な国家資格で、精神科臨床医に必要な資格です。
スタートしたばかりの日本精神神経学会専門医資格は、将来、「精神科医」を名乗るためには必ず取得しておかねばなりません。当院プログラムでは、この資格取得準備を念頭においています。
また、既に認定医制度が定着している日本心身医学会の研修診療施設でもあります。
Ⅰ.基礎研修(1年次研修)
1年次は精神科急性期病棟に配属され、まず副主治医として統合失調症など精神病状態の患者を数人担当することから始めます。主治医や指導医の指導のもと、薬物療法や必要な検査などの診療について責任をもって実行することが第一歩です。隔離室の回診もデューティーとして担当し、急性期患者における精神症状の変化を経験してもらいます。また、退院後の支援について、看護師や精神保健福祉士と協力して地域支援計画の立案方法も学びます。地域支援の主な場所であるデイケアにも参加・体験してもらいます。
副主治医として、上述の様な医療が行えるようになったと指導医会議で判断すれば、病棟主治医として診療に当たることになります。もちろん、指導医を始めとする医師に相談・質問はどんどんしてもらってかまいません。
外来研修は診療の陪席から開始します。指導医やほかの上級医の新患外来の予診から同席し、外来診療の進め方、診療録記載の方法、処方などについて学びます。また、研修医の意欲・能力が十分にあると認められた場合は、自分が退院させた患者の外来継続診療を指導医の指導のもとに行うことが可能です。
Ⅱ.2年次研修(他施設研修を含む)
2年次研修は、うつ病(感情障害)やストレス関連疾患の研修が加わります。また、1年次研修の達成度に応じて療養棟に長期入院している統合失調症圏内の患者の診療や身体合併症を有する患者を内科医と協力して診療することなど幅広く臨床体験を積んでもらいます。2年次研修終了時には、新患外来、再来外来を陪席ではなく自分で行えるようになってほしいと思います。、また、より多くの経験を積んでもらうために、ほかの医療機関で研修を受けることも相談に応じます。
Ⅲ.総合研修(3年次臨床研修)
3年次は各人の到達度や適性を考慮したカリキュラムになりますが、単に疾病理解だけでなく、病棟運営や各種委員会体験(安全管理委員会、院内感染対策委員会など)、クリニック診療体験などを行います。この年次には精神保健指定医の資格申請に必要な症例をすべて経験し、講習会を受講することが目標となります。
各年次毎に研修発表を行い、年次研修終了を認定します。

後期研修の3年間を通じ、各研修医にそれぞれ指導医をおき、毎週1~2時間、スーパービジョン・コンサルテーションを実施します。指導医は、原則として精神科診療歴5年以上を有する医師が担当します。精神科指導医制度は現在日本精神神経学会で逐次導入されています。
また、病院長以下、常勤指導医による研修委員会が定期的に開催され、指導医、病棟医などの意見をもとに研修医の研修進捗状況を評価し、研修達成度に応じて逐次プログラムを修正していきます。病棟研修以外に実施されている各種指導、講義などについては以下に説明します。
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1.デイケア研修 |
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| 地域ケア計画の立案、デイケア運営への参加、通所者の症状悪化時の危機支援などを通じて、地域医療における精神科医療を学びます。 | |
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2.精神科救急医療研修 |
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| 精神科救急当番病院として当直を行い、精神保健指定医の指導のもとに精神科救急の実際を学びます。 | |
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3.西園先生臨床指導 |
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| 顧問医の西園昌久先生による臨床指導が毎週火曜日に行われます。主に急性期病棟に入院中の患者診察に陪席し、診断と治療方針などについて実施指導を受けます。 | |
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4.西村教授による症例勉強会 |
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| 月に1回、西村良二福岡大学教授による症例検討会が行われます。研修医は症例を提示し、主に力動精神医学の視点から指導を受けます。 | |
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5.精神症状評価セミナー |
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| BPRSを用いて患者の精神症状を評価する方法と、面接の実践的テクニックについて、高柴副院長から指導を受けます。 | |
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6.ふくま医学講座など |
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| 年に数回院外から講師を招聘して、最先端の話題を精神科に限らず講義してもらいます。また、心肺蘇生術、自動体外式除細動器の使用法などの一次救命処置講習を定期的に行っています。 | |
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7.学会研修会への参加 |
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| 学会へ参加したいという希望があれば、特別な理由がない限り自由に出席してもらいます。また、演題発表を奨励し、指導医も内容の指導に応じます。 | |
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8.その他 |
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1)講義、セミナーではありませんが、毎週実施されている医局会、集談会(主に新入院患者紹介)も研修医の皆さんには情報の宝庫といえるでしょう。また、前期臨床研修医、医師以外の医療スタッフに対する講義も行われています。意欲のあるひとはそちらにも参加してみてはいかがでしょうか。 2)臨床の現場における脳波や心電図の判読、さらにその他の検査所見を題材とした指導医や内科医との討論・実施指導なども臨床能力の涵養に非常に有用であることはいうまでもありません。参考までに、福間病院医局の中にも、大学で教鞭をとっておられた下記の先生方がいます。 |
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1.研修指定病院として
1983年に厚生省(当時)より民間病院でありながら臨床研修指定病院として承認され、官民学一体となって地域における精神科医療を支えています。研修を受ける医師の出身大学は福岡大学、九州大学、産業医科大学をはじめ西日本の広い範囲にわたります。また、上級者研修病院として、心療内科医のさらなる研鑽のため、あるいは内科や耳鼻科、基礎医学出身の医師が精神医学を学ぶための研修の場を提供し多くの精神科医師を養成してきた実績があります。現在、同門会員数は400名を超え様々な場で活躍中です。
2.その他の研修受け入れについて(2010年実績)
・前期臨床研修医…21名 ・看護師…489名 ・精神保健福祉士…4名 ・作業療法士…9名
・臨床心理士…13名
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1.医療機関名 |
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| 医療法人恵愛会 福間病院 | |
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2.医療機関の所在地 |
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| 〒811-3295 福岡県福津市花見が浜1-5-1 | |
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3.開設者 |
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4.管理者 |
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5.標榜診療科 |
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| ・精神科 ・心療内科 ・内科 ・歯科 | |
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6.医師数(常勤、非常勤) |
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| 常勤…17 名 非常勤…14 名 | |
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7.病床数 |
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| 精神科500 床 | |
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8.学会施設認定状況 |
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| 日本精神神経学会専門医研修施設 日本心身医学会認定研修診療施設 |
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9.研修計画、研修期間など |
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| 前期臨床研修修了後の3年間 | |
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10.指導体制など |
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| 研修責任者 院長 | |
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11.処遇等 |
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| 採用の形態…常勤(1年更新) 週休2日 給与… 月額500千円(研修1年目) その他手当て有り 月額600千円(研修2年目)社会保険適応、研修医宿舎有り その他、雇用条件は福間病院就業規則による。 |
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12.応募方法等 |
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| ①提出書類 ・後期臨床研修医申込書(当院規定様式) [PDF] ・自筆の履歴書・身上書(市販の用紙で可) ・医師免許証写、保険医登録票写 ・推薦書(現在勤務中の施設長、または所属長など) ・志望動機書(800 字以内、書式は自由) ②締切日…9月30日必着 ③面接日…書類選考後随時 ④選考方法… 書類及び面接により採否を決定し、本人に通知する。 ⑤募集人員…若干名 ⑥研修開始日…平成24年4月1日 ⑦研修期間…3年間 |
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医療法人恵愛会福間病院 人事課 坪井 |
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| 住所:〒811-3295 福岡県福津市花見が浜1-5-1 | |
| TEL:0940-42-0145 /FAX:0940-42-7181 | |
| ※病院見学・個別面接相談等受け付けております。 | |
| 担当:人事課 土谷 |
1.評価
常勤指導医による研修委員会が定期的に開催され研修医の評価がなされます。研修進捗状況を判断し、現実的にプログラム修正を行います。年度末の研修発表会で、その年度の研修総括とします。研修は一年更新が原則ですが、他施設研修は6ヶ月から1年を単位として、その評価は各施設に任せます。
2.研修修了後の進路
一定以上の評価が得られた者は、福間病院の臨床・教育スタッフとして就職が可能です。精神科医として基本的技能が身につき、精神科医療の現状が見えてきた時点で自らの目で福間病院を評価してみてはどうでしょうか。
研修修了後は同門・関連施設への推薦も可能です。他科への転向などについては臨機応変に対応します。
平成21年度~23年度 研修医 K・Y (同門会No.394)
平成21年より、福間病院で後期研修医として勤務させていただいています。
研修1年目は、精神科救急病棟および急性期病棟を中心に統合失調症や感情障害の治療を主に担当しました。2年目はこれに加えて週1回の外来や亜急性、慢性の患者さんも診ています。
福間病院には様々な疾患の、多くの患者さんが集まります。ときに困難に当たることもありますが、先輩の先生方のご指導、アドバイスを頂きながら臨床力を少しずつ磨くことができます。経験豊富な先生ばかりで大変勉強になります。また、高名な西園先生にも、週1回指導を受けることができ、大変貴重な機会を得ることができます。
また、医師以外のスタッフもとても熱意があり、多職種と協力しながらのチーム医療が実践できる点も魅力です。
外部の学会にも積極的に参加する機会を与えていただいています。また、韓国の若手の精神科医との交流の機会もあるなど、精神科医としてのキャリアをスタートさせる上でよい後期研修の場になっていると感じています。
今年度に入り、北海道の三愛病院へ出向しています。地域の特性を理解したうえでの医療、ならびに高齢者が多いこともあり、認知症中心の臨床を勉強しています。
平成22年度~平成23年度 研修医 R・W (同門会No.401)
平成22年度より勤務しています。昨年度はおよそ40例ほど急性期の入院症例を担当しました。内訳は、統合失調症圏25例、双極性障害4例、うつ病5例、認知症圏4例、人格障害圏2例、アルコール精神病1例でした。思春期症例が1例含まれます。入院形態で分けると、医療保護27例、任意11例、措置1例、緊急措置1例、応急1例でした(副主治医としての関わりも含まれます)。中には現在まで入院継続を余儀なくされている方もあり、改めて精神科治療の難しさを痛感しています。しかし、1年毎の転勤に左右されず継続して担当できる事こそが、福間病院で研修を受ける利点であるとも感じます。
2年目を迎え、この4月からは療養病棟や外来の方を多数引き継いで随分忙しくなりました。1例1例にじっくり向き合えた昨年度の貴重な経験を生かし、今後はより的を射た診療ができるように精進が必要と考えています。
一昨年、昨年と後期研修医が1名ずつ入局した福間病院でしたが、今年は入局者がいません(ただ、大学からの派遣で若手の先生がいらしています)。最短での指定医取得が可能な環境、厚待遇、ベテラン指導医による質の高い指導、経験豊かな多職種によるサポート、地域での存在感、風光明媚な敷地など、一言では語りつくせない魅力を持つ福間病院にとっては、もったいない状況です。特に福岡県での精神科後期研修を志す方にとっては、重要な選択肢の一つとなりえます。是非一度見学に訪れて下さい。
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| 西園 昌久 |
| (同門会 No.301) |
| 顧問医・心理社会的精神医学研究所所長・福岡大学名誉教授 精神分析学を中心に国内外で多くの学会を主導してきた日本を代表する臨床医そして学者。医学教育分野でも国内外を代表する存在。 |
教育病院としての福間病院に期待し推薦する
今回の初期臨床研修の改革に引きつづき、志ある精神科病院でも後期臨床研修に取りくむという。学会専門医制度のスタートと連動し質のたかい研修の場を提供するものとして歓迎される。
最近の医学教育の理念は知識偏重から脱皮して、患者の生活に近い所で、知識・技能・態度のバランスのとれた学習をすることへと変化している。その意味でわが国の卒後医学教育も近代化の道に踏みだしたことになる。
しかし教育・研修には、その理念と目標、それを実現するにふさわしいカリキュラム、施設、環境そして何よりもスタッフが用意されねばならない。それは教育・研修病院になることによって病院自体が変化・成長することを求められることを意味する。
福間病院はこの50年、絶えず、わが国の精神科医療近代化のモデルであった。同時に、この20数年、民間病院としては例外的な臨床研修指定病院としての実績がある。これまで、若い精神科医の間では、研修を通じての「福間体験」は精神科医としての生涯のバックボーンづくりとして評価されているようである。後期臨床研修病院としてそれらが一層体系化されることはよろこばしい。
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| 西村 良二 |
| (同門会 No.84) |
| 福岡大学精神科教授 児童思春期領域を専門にし、臨床に強い福岡大学を更にひっぱっている。日本精神神経学会の理事で専門医制度に携わっている。 |
社会のニーズに沿った精神科医を目指して
近年、少子・高齢社会、経済のグローバル化、高度情報化などの急激な社会環境の変化があります。このようなめまぐるしく社会状況が変化するなかで、親子関係や家庭の機能も変化してきています。そのなかで多彩な精神疾患が生じています。また、ハイテクノロジーの現代社会、競争社会などの社会生活環境の複雑化、多様化のために、人間関係の持ち方が難しくなり、職場でもさまざまなメンタルヘルスの問題が生じてきています。うつ病、自殺など取り組むべき課題は多いのです。そして、これらの社会的ニーズに応えることのできる精神科医の養成は急務となっています。こうした状況のなかで、福間病院は精神科医の養成に向けて取り組んできた実績をもつ、精神科研修では定評のある病院です。福間病院は、発足した精神科専門医制度に向け、福岡大学病院精神神経科と提携して、専門医研修をすすめていきます。福間病院は、もともと統合失調症の急性期治療からデイケアやナイトケアなどの社会復帰リハビリテーションを徹底的に取り組んでいる病院ですが、地域社会に開かれた病院でもあり、うつ病や思春期の症例も研修できます。精神療法の研修もできるほどに指導体制も充実しています。私たちは、これから精神科医をめざす若い方々を求めています。
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| 神庭 重信 |
| 九州大学大学院医学研究院 精神病態医学教室教授 気分障害の臨床と生物学的精神医学を専門としている。 |
精神科後期臨床研修について
精神科後期研修では、日本精神神経学会専門医および精神保健指定医の取得を目標としてください。これらの資格は、それぞれ異なる基準と手続きが必要となるので、正確な情報を得て研修を開始する必要があります。ただし、資格の取得はあくまでも目標です。研修の目的は、国民に信頼される精神科専門医になるために、相応の技能を身につけることであり、資格の取得は、その一里塚に過ぎないことを理解して欲しいと思います。
精神科後期研修では具体的に、精神科診療・診断学、薬物療法学、各種精神療法(力動精神療法・行動療法・認知療法)、生物学的精神医学、精神病理学、児童精神医学、老年精神医学、てんかん、リエゾン精神医学、社会精神医学、司法精神医学などを、幅広くかつ高度の精神医学を習得することが必要です。
一般精神医学(general psychiatry)の知識と経験を身につけたならば、その後には、社会人大学院や大学の研究生制度などを利用して、児童精神医学、老年精神医学、生物学的精神医学、精神薬理学、精神療法、てんかん学などのサブスペシャリティーを習得することを推奨します。できれば博士号の取得をめざしてください。サブスペシャリティーまでは必要ないと思われるかもしれませんが、一つの領域を深く学ぶことで、初めて分かることがあるのです。ちょうど、高い山の頂に登ると開けてくる視界があるように。
精神科医療に寄せられている期待には大きなものがあります。私たちには優れた技能に加え広い視野をもつことが求められています。福間病院は、病院内にベテランの指導者が多くいる上に、各種専門性を有する教育関連施設と緊密な連携体制を有しています。後期研修医には、この連携体制をうまく生かして、高いレベルの精神医学を身につけて頂きたいと思います。
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| 髙柴 哲次郎 |
| (同門会 No.58) |
| 副院長・教育担当 社会精神医学・統合失調症のリハビリテーションを専門に活躍。臨床医の視点による全国各地の講演活動も好評。 |
精神科医としての専門的技能を学びましょう。
統合失調症の臨床にはかなり高度な専門性が要求されます。我が国では、この臨床の場における専門性といったことに対する認識が曖昧で、そこに求められる基本的な技能についての検討がなされていません。
統合失調症の治療は抗精神病薬による薬物療法を中心に、心理社会的な治療を統合しながら、一人ひとりの症状や生活状況、問題点に対応しつつ緻密に進めていく必要(個別治療の原則)があり、患者の生活現場に密着した地域ケアを基本とすべきでしょう。 個別治療、地域ケアを進めていくためには、まずその医療を担当するスタッフに基本となる臨床能力が求められます。個別治療のために必要な臨床能力とは、①効果的なコミュニケーション能力、②患者の抱える苦悩を理解し共感する能力、③精神症状評価診断能力、④精神科薬物療法を適切に実施する能力、⑤環境からのストレスを総合的に評価し適切に対処する能力、⑥患者を中心に据えた問題解決能力といったものです。
後期研修に臨まれる皆さんが幅広い精神科臨床に取り組みながら、このような基本的な技能を学び、身につけていくお手伝いをしていきたいと願っています。
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| 奥村 幸夫 |
| (同門会 No.164) |
| 常勤指導医 富士医学教育研究会第15回生・福岡県立大学名誉教授 専門:精神科臨床一般・精神病理・精神療法 |
医療は養生と治療の専門家同士で展開される協働の営みである
福間病院では伝統とする統合失調症の診療に加え、社会の変化、地域のニーズに応え、気分障害、神経症性障害などと対象疾患は増え、症例も多い。近年、病態構造の多様化や薬物など治療法の急速な変様・多様化、多量の情報流入があり、個々の患者さんへのオーダーメイドな治療には、常時、複眼的観察、多次元的思考、多職種によるチーム医療を必要としている。このことに沿って、後期研修もカリキュラムに工夫がこらされている。
精神科の研究や臨床では、ストレス概念、脆弱性概念に続いて、レジリアンス概念(疾病抵抗性:健康時の発病「抵抗力」、発病後の健康「回復力」)で捉えて検討するという動きがある。個々人に潜在する力を最大限に発揮せしめるという概念である。
医療は、医学という科学によって支えられた専門的技術であり、クライエントとの関係によって左右される。福間病院では患者さんや家族の「心理教育」に力を入れてきた。レジリアンス概念に照らして言えば、診療行為はすべからく「心理教育」的側面があり、しかも、患者さんや家族と医療者の双方向的関係の上で成り立つ。
患者さんや家族は養生の専門家、医療者は治療の専門家で、双方の情報・知識・知恵を交換し考究する協働の営みを治療の理念とし、日常の臨床を少しでも理念に近づけるようにしたいものである。
研修医の皆さん、一緒に、切磋琢磨、実践してみませんか。
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不知火病院 |
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| 理事長・院長 | :徳永雄一郎(同門会No.88) | |
| 開設 | :1960年6月 | |
| 診療科目 | :心療内科・神経科・精神科・内科 | |
| 所在地 | :福岡県大牟田市手鎌1800 TEL.0944-55-2000 FAX.0944-51-4005 |
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九州大学病院 |
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| 理事長・院長 | :久保 千春 | |
| 開設 | :1948年10月 | |
| 所在地 | :福岡市東区馬出3-1-1 TEL.092-641-1151 | |
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特定・特別医療法人千寿会 三愛病院 |
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| 理事長 | :千葉 壽良 | |
| 院長 | :千葉 泰二 | |
| 開設 | :1965年11月 | |
| 診療科目 | :精神科・神経科・内科・心療内科・循環器科・消化器科 ・皮膚科・リハビリテーション科・歯科口腔外科 |
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| 所在地 | :北海道登別市中登別24番地12 TEL.0143-83-1111 FAX.0143-83-1361 |
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福岡大学病院 |
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| 理事長・院長 | :内藤 正俊 | |
| 開設 | :1973年8月 | |
| 所在地 | :福岡市城南区七隈7丁目45番1 TEL.092-801-1011 FAX.092-862-8200 |
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関連施設一覧
| ●臨床研修協力病院 | :福岡大学病院、九州大学病院、福岡東医療センター、済生会福岡総合病院、 浜の町病院、宗像水光会総合病院 |
| ●クリニック | :第一精神保健クリニック、上畠クリニック、夏目心療クリニックなど多数 |